2021 年 2021 巻 652 号 p. 652_1-652_17
現代社会は2020年に入り,社会環境とのかかわりの中,新型コロナの感染拡大により政治・経済・医療等を含め,様々な活動領域においてコロナに関わるリスクの影響を考えざるを得ない状況下におかれた。三密回避の状況下,諸活動はコロナの伝播の波に揺さぶられ,社会環境はコロナの影響を含めつつも,経済・経営・金融・雇用・国際等の環境の変化のもと,活動を展開せざるを得ない現実がある。経営体に関わる⽛重要な課題⽜について表示したが,ICT・IoT(テレワーク等)を含め,法律・生産・雇用・金融・保険・情報・医療・技術・運輸・地政学・国際関係等々において様々な経営に関わる業務上の変化が生じている。そこにはコロナだけでなく経営上様々なリスクが存在している。しかも現代社会においては,金融の世界で仮想通貨やIoT(情報技術+ファイナンス)・ブロックチェーン技術等が日々進展(取引記録台帳の暗号化や中央銀行・取引機関が介在しない金融インフラの登場)しており,そうした社会変容の中でリスク観を考えていかねばならぬといえる。