スキー研究
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調査・実践報告
2016 FIS World Cup( Naeba) 回転競技におけるタイム分析
― 海外選手と日本人選手の比較 ―
近藤 雄一郎竹田 唯史
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2017 年 14 巻 1 号 p. 55-64

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抄録

本研究は,アルペンスキー回転競技における海外選手と日本人選手を対象としてタイム分析を行い,滑走タイムの差が生じる区間を明確化し,タイム差の要因を明らかにすることを目的とした.
対象レースは,2016FISアルペンスキーワールドカップ(湯沢苗場大会)男子回転競技1本目とした.対象選手は,1位から8位までの海外トップ選手(TOP)8名,第2シード以降の海外選手(A2S)3名,日本人選手(JPN)5名であった.
タイム分析の結果,TOP群とA2S群,TOP群とJPN群の間には全斜面で有意な差が生じていた.しかし,A2S群とJPN群の間に上部緩斜面区間では有意な差が認められなかった.
海外選手とタイム差が生じる要因となる日本人選手の技術的課題として,「斜面変化及びウェーブのような起伏への対応」「斜面及びゲートセッティングに応じた高い滑走ラインの維持」「急斜面における滑走技術の向上」が挙げられた.

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© 2017 日本スキー学会
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