抄録
近年、森林資源や集水域の学際研究に期待が高まり、研究成果の社会への還元が急務となりつつある。本研究では、ヒトの生活の場であり、エコシステムとしての集水域におけるヒトと自然の定量的な関係の解明を進め、新たなライフスタイルや計画手法の実現に向けた環境情報とシステムの創造を目標とした。具体的には、ヒトの活動の集積と自然がもつ抱擁力の定量的な関係をはかる指標として、集水域を系とした環境容量の概念を設定し、数理モデルと地理情報システム(GIS)を用い、生活空間としての首都圏、近畿圏、中部圏の3大都市圏における集水域の環境容量を試算した。また、集水域の階層構造や環境性と資源性の関連、環境容量の変動構造の解明を進め、学際的な流域管理モデルを試行した。