抄録
アオコは富栄養化した水域にしばしば発生し、飲料水の水質悪化などで世界的な問題となっているが、その消失要因についてはまだよく分かっていない。Manageら(1999)は、アオコ形成種Microcystis aeruginosaの急激な減少後、これに感染するウイルスの数が急激に増加することを報告し、M. aeruginosaによるアオコの消失にウイルスが寄与している可能性を示した。しかしながら、これまでこのウイルスの単離に成功した例は報告されておらず、その性質は全く分かっていない。そこで我々は、単離を用いない方法で、ウイルスの多様性を明らかにし、その多様性の経時変化と潜在的殺藻能力について調査を行ったので、その結果を報告する。