抄録
祐延ダム貯水池において、水質特性を把握するため調査を行った。 理化学的な水質については、有機汚濁指標であるCODは3.9mg/lとやや高いものの、湖沼の富栄養化と関連の深い全窒素及び全りんは0.11mg/l、0.004mg/lと低い状態であった。またプランクトンの出現状況は、種族数、量ともに少ない状況であることから、祐延ダム貯水池は貧栄養湖であると考えられる。また、溶存有機炭素が夏季に高く、湖底に堆積した腐植物質の溶出が認められ、地質に由来する物質から見るとアルカリ土類炭酸水素塩区に属していることがわかった。