抄録
柳瀬川は全長19.6km、荒川水系新河岸川の支流である。本研究ではこの柳瀬川における硝酸態窒素濃度とその窒素安定同位体比(δ15N値)を測定した。硝酸態窒素濃度は上流から下流に向けて徐々に上昇していた。一方、δ15N値は、上流から比較的高い範囲で変動していた。中でも下水処理水のδ15N値は特に高く、下水処理水流入後、δ15N値は一気に上昇した。これは、上流において生活廃水起源の硝酸が流入していること、下水処理水の柳瀬川への影響が大きいことが考えられた。また、河川の流量を測定し物質収支的方法による下水処理水の柳瀬川に対する影響を調べた結果も報告する。