The Journal of Japan Society for Laser Surgery and Medicine
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2021 Volume 42 Issue 1 Pages 1

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2020年10月9日に開催された第41回日本レーザー医学会総会(LASER WEEK IN KOCHI)における定例理事会において,特定非営利活動法人日本レーザー医学会理事長を拝命いたしました.新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の関係から,会員の皆さまに直接ご挨拶する機会もなく,はや数カ月が過ぎました.そこで,学会誌の巻頭をお借りして,ひとことご挨拶申しあげます.

会員の皆さまにおかれましては,COVID-19により診療や学術・教育活動だけでなく,日常生活にも計り知れない影響を受けられていることと思います.今回の感染症により,これまでの常識が根底から覆り,行動の変更を余儀なくされ,ポストコロナ時代に向けて人間生活そのものが激変しようとしています.医療を取り巻く環境も,これまで以上に厳しい状況になると思われます.この激変する時代の中で,皆さまのご支援をいただきながら,より安全で効果的なレーザー医療を目的とした当学会の発展を目ざしていく所存です.

私は1982年に神戸大学医学部を卒業し,大学院時代に学外派遣先の病院(兵庫県姫路市,光寿会江尻病院)で,初めてレーザーを使用する機会を得ました.PDT(photodynamic therapy)用の金蒸気レーザーと高出力のNd:YAGレーザーを使って手術不能の食道癌,胃癌などの治療を行い,すっかりレーザーに魅せられました.2001年に獨協医科大学病院光学医療センターの内視鏡部門長として赴任しました.2003年にエキシマダイレーザーが導入され,獨協医科大学病院は日本レーザー医学会指導施設に認定されました.2015年には,栃木県総合文化センターにおいて第36回日本レーザー医学会総会を担当させていただきました.2010年10月から菊地眞元理事長のもと,2014年11月からは古川欣也前理事長のもとで,副理事長として様々な委員会活動に携わってきました.

当学会は2005年に専門医制度を開始し,2009年には日本医学会に加盟し,当学会が認定するレーザー専門医は,広告可能な医師の専門性に関する資格名のひとつになっています.しかし,一般社団法人新専門医機構(以下,専門医機構)が関与する新専門医制度において,レーザー専門医のあり方を大きく見直す必要が出てきました.レーザー専門医は,基本領域学会(内科,外科,産婦人科,泌尿器科,眼科,耳鼻咽喉科,皮膚科,形成外科,麻酔科,整形外科,脳神経外科)の専門医を取得した当学会の臨床系正会員が安全教育講習会を受講し,専門医試験に合格することを必要条件にしています.2020年12月現在,レーザー専門医219名中117名が形成外科(53.4%),56名が皮膚科(25.6%)であることから,新専門医制度において日本形成外科学会のサブスペシャルティ領域として専門医機構の承認を得ることになりました.理事長就任と同時に専門制度委員会委員および形成外科,皮膚科領域の理事や評議員の皆さまのお力を借りて,対応を行いました.専門医機構からの承認が得られ次第,当学会内に専門医検討委員会を設立し,専門医制度設計整備基準等を作成し,再度専門医機構からの承認を得る必要があります(注:2021年3月末時点.その後の情報は,第42回総会の理事長講演でご紹介する予定です).

当学会を取り巻く状況が大きく変化している現在,解決すべき問題が山積されています.理事,評議員,会員の皆様と力を合わせて最良の方向性を探り,迅速に対応するために全力で取り組み,理事長としての職責を果たしたいと思います.ご支援,ご鞭撻の程,どうかよろしくお願い申し上げます.

 
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