抄録
症例は71歳の男性.腹部膨満を主訴に紹介された.CT検査で右腹腔を占める巨大な腫瘍を指摘された.腫瘍内部は様々なdensityを示したが,主として脂肪濃度を呈していた.右腎臓は腫瘍内部に埋没していた.後腹膜脂肪肉腫と診断し,後腹膜腫瘍摘出術,右副腎部分切除術,右腎臓合併切除を行った.切除標本重量は7.9kgであった.病理組織学検査ではmyxoid liposarcomaと診断された.脂肪肉腫に対する放射線療法・化学療法の効果はまだ十分に検証されておらず,補助療法を行わずに経過観察中である.