昭和医学会雑誌
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本邦における剖検からみた深在性真菌症の統計的観察
神田 実喜男盛山 真行塩川 健副島 和彦諸星 利男増田 弘毅中村 直文永山 剛久菊池 良知
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1981 年 41 巻 6 号 p. 675-684

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抄録
最近20年間の日本病理剖検輯報による本邦病理学領域における深在性真菌症の統計的観察を行なつた。日本病理剖検輯報による全剖検総数は390673症例で, その内の1, 672%に種々な真菌症記載がみられる。病原別頻度は, カンジダが最も多く, ついでアスペルギルス, クリプトコックス, ムーコルの順である。年次別発生状況については, 全体として逐年的な真菌症の増加が認められる。真菌症の臓器分布は, カンジダが食道, アスペルギルス, クリプトコツクスおよびムーコルは肺に一番多くみられる。続発性真菌症の基礎疾患は, 白血病, 悪性リンパ腫および再生不良性貧血が上位疾患である。
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