昭和医学会雑誌
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1.糖尿病の考え方と管理
辻 正富足立 満
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1997 年 57 巻 6 号 p. 489-497

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抄録
我が国の糖尿病の大多数はNIDDM (インスリン非依存性糖尿病) である.近年NIDDMと考えられていた症例から特定の遺伝子異常による糖尿病やlatent autoimmune diabetes in adult (LADA) が発見されている.NIDDMは遺伝因子と環境因子 (特に肥満) によって発症するpolygene diseaseである.病態としては, インスリン抵抗性, インスリン分泌不全, glucose toxicityによる慢性高血糖の持続であるが, 病期によって3者の関与のウェイトがそれぞれ異なっている.治療にあたっては現在の病態を正確に把握し, それに合致した治療法を選択し最近の疫学調査によって認められているようにHbAlc7.0%以下に血糖コントロールすることが合併症の予防に重要である.また高率にNIDDMへ移行するとともに, 動脈硬化性疾患を促進させるIGT (impaired glucose tolerance) に対する管理も必要である.
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