生体医工学
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抄録
ガスブローIH窒化処理により表面窒化したTi-6Al-4V合金の細胞適合性評価
岩永 健太郎太田 俊平宮田 昌悟小茂鳥 潤
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2016 年 54Annual 巻 27PM-Abstract 号 p. S166

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抄録

Ti-6Al-4V合金は高比強度および優れた生体適合性,耐食性を有することから生体材料として一般的に使用されている.一方で,耐摩耗性が低く,摩耗に起因した弊害が生じる可能性がある.そこで,著者らは最近,純チタンの耐摩耗性を短時間に改善する方法として,ガスブローIH窒化処理を考案した.ガスブローIH窒化処理とは,図1に示すような真空置換雰囲気制御高周波誘導加熱微粒子ピーニング(AIH-FPP)処理システムを利用し表面窒化処理を施す手法である.本研究では,ガスブローIH窒化処理により表面窒化したTi-6Al-4V合金の耐摩耗性をまず調べた.また,同時に.MC3T3-E1細胞を用いてその適合性を評価した.その結果,従来の窒化法と比較して極めて短時間の処理でも,十分な厚さの窒化層が得られ,耐摩耗性が向上するという事が明らかとなった.

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© 2016 社団法人日本生体医工学会
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