2017 年 55Annual 巻 4AM-Abstract 号 p. 303
近年、多種多様なウェアラブルデバイスが開発されているが、開発の際に様々な課題が生じている。本研究では、課題の一つとなっている体脂肪率と生体内の活動電位の関係性を人体の電磁界シミュレーションを用いて明らかにする。一般に、体脂肪率と観測される生体活動電位には負の相関があると考えられてきたが、実人体を用いた検討では、体脂肪率を変化させると体型も連動して変わるため、系統的な検討が困難であった。そこで、電磁界シミュレーションを用いて、人体モデルの体型を固定した状態で、人体組織の電気特性を置き換えることにより体脂肪率のみを変化させ、観測される心臓の活動電位との関係性を調査した。その結果、観測される活動電位の体脂肪率依存性は小さく、体型に対する依存性が支配的であることが明らかになった。