生体医工学
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抄録
認知症ケアにおける転倒予防のためのメディカルフットケアに関する研究
山下 知子山下 和彦山田 憲嗣大野 ゆう子
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2017 年 55Annual 巻 4PM-Abstract 号 p. 370

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抄録

地域の超高齢化が社会問題である.地域には,元気な高齢者から認知症やフレイルなど様々な特性を持つ高齢者が存在する.足元に着目すると巻き爪や外反母趾など足部や足爪に問題を抱えており,歩行機能が低下し,転倒リスクが高まる. そこで本研究では,足部や足爪の機能を維持・向上させることを目的にメディカルフットケアを行うことによる下肢筋力,足圧分布を含む身体機能の改善や行動の変化を調査した.対象は身体機能が低下した虚弱高齢者と軽度認知症者を含む認知症者82名(80.2±10.0歳)である. その結果,下肢筋力は1.1~1.2倍向上し,介入前に転倒リスクが高い対象者はメディカルフットケアにより,転倒リスクが低下した.さらに,足底部の筋骨格系の柔軟性が向上し,バランスのよい立ち方に変化していた.また,身体機能だけでなく,地域のボランティア活動,チャリティーコンサートに積極的に参加し,自らも地域の役に立つ,社会活動に参加するなど気持ちの面での変化を確認できた.

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© 2017 社団法人日本生体医工学会
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