2017 年 55Annual 巻 4PM-Abstract 号 p. 372
近年関心を集めているfMRIによる脳のファンクショナルコネクティビティ(機能的結合性)解析やレスティングステートネットワーク解析をfNIRSでも行うことができるかを検討するため、ヒトの指タッピング実行時のfMRIとfNIRSによる同時計測データを用いて、fMRIとfNIRSそれぞれのデータからタッピング課題による活動部位を解析すると共に、fNIRSデータと相関が高いfMRIデータのボクセルを抽出し、また、fMRI信号を独立成分分析(ICA)してファンクショナルコネクティビティを解析して、その時系列データとfNIRSデータとの相関を計算した結果、fMRIによるファンクショナルコネクティビティ解析で得られる脳のネットワーク成分がfNIRSでも計測できていることが示された。また、fNIRSプローブから離れた位置にあって直接fNIRSで計測することが困難な部位の活動を、大脳運動野と小脳のように機能的結合の強いネットワークを介して間接的に推定することができる可能性を検討する。