生体医工学
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抄録
テラヘルツ波を利用した電気泳動後のタンパク質の可視化技術の検討
佐藤 弘明水戸部 一孝
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2017 年 55Annual 巻 5AM-Abstract 号 p. 388

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抄録

疾患の中には特有のタンパク質濃度の異常を引き起こすものがあり,タンパク質の種類および濃度を測定することは病態の把握に有効となる.そこで,血清タンパク質を電気泳動で分画し,タンパク質の分画濃度比から病態を把握する手法が活用されている.しかし,タンパク質を可視化する過程で有害物質を含む染色液を使用するため,安全性の問題が指摘されてきた.そこで我々は,人体に対して無害であり,生体物質に吸収されやすいテラヘルツ(THz)波に着目した.過去の研究おいて,セルロースアセテート(CA)膜電気泳動法によって分画したタンパク質をTHz波により可視化できることが報告されている.しかし,取得したTHz吸収画像はコントラストが低く,出現したバンドも不明瞭であった.そこで本研究では,電気泳動後のタンパク質を対象としてTHz吸収画像のコントラストを向上させるプロセス技術を構築することを目的としている.本報告では,THz イメージングに適したCA膜電気泳動法の前処理手法について検討し,マテリアルプリンタを用いたCA膜への塗布手法および電気泳動後の乾燥手法を新たに構築した.さらに,前処理過程の違いによるTHz吸収画像を比較すると共に,THz吸収画像の背景ノイズを低減しタンパク質のバンドを抽出するための画像処理手法について検討した.

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© 2017 社団法人日本生体医工学会
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