生体医工学
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抄録
ドップラーセンサを用いた多次元非接触生体信号計測手法に関する検討
神谷 幸宏
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2017 年 55Annual 巻 5PM-Abstract 号 p. 477

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抄録

ドップラーセンサを用いた非接触による生体計測は,ドップラーセンサの製品としての市場投入の開始に伴って注目を集めている。ドップラーセンサはレーダーの一種であり,電波を放射して人体で反射された信号を受信する。この際,体表面の変動によって反射波にドップラー効果が生じる。ドップラーセンサ出力は,送信した電波と受信した電波を比較して得られる周波数偏差に比例したアナログ信号である。これをサンプリングし,ディジタル信号処理を施すことによって,心拍・呼吸・体動といった生体信号を検出できる。このディジタル信号処理の手法として,これまで,次のような特徴を有する方法の原理を提案してきた。すなわち,(1)複数の人体に対して同時に生体計測が可能,および(2)これら複数の人体の方向を推定が可能,の2点である。これら2つの特徴は,他に類を見ない。本稿では,計算機シミュレーションによって,様々な環境での性能を明らかにする。

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© 2017 社団法人日本生体医工学会
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