生体医工学
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RGB-Dカメラを用いたマウスの3次元姿勢動態の長期連続モニタリングの実現
小南 日向古屋 秀隆井上 明男中江 悟司金子 美樹重松 大輝清野 健
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2020 年 Annual58 巻 Abstract 号 p. 319

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抄録

近年,ウェアラブル・ニアラブルセンサ,IoT技術の発展により,人や動物の活動状態の長期連続モニタリングが可能になっている.本研究では,そのような技術をペットや家畜の健康管理に役立てるため,マウスのような小動物の姿勢や活動情報を詳細に自動追跡する方法を検討した.ここでは,透明なアクリル製ケージ内での自由行動下マウスを対象とし,RGB-Dカメラ(Intel RealSense Depth Camera)を用いて撮影可能な,赤外画像および深度情報を用いた.撮影画像内のマウスの追跡には,深層学習に基づくマーカレスの姿勢推定ツールであるDeepLabCutを利用した.ここでは,自動追跡されたピクセル上の姿勢情報を深度情報と組みあわせ,透視投影変換を用いることで三次元情報を再構成した.これらのデータから,マウスの姿勢,軌道,移動速度,滞在時間などの情報を抽出した.我々のアプローチはマウス以外にも適用できるため,家庭内で飼われているペットなどの日常の活動を連続計測し,活動状態を評価することも可能である.講演では,長期連続計測データの分析法およびその応用についても紹介する.

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© 2020 社団法人日本生体医工学会
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