生体医工学
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身体加速度ビッグデータに基づく睡眠の季節変動の検討
李 俐中村 亨
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2022 年 Annual60 巻 Abstract 号 p. 122_1

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抄録

24時間身体加速度ビッグデータ(約7万人)を用いて、機械学習により睡眠指標を客観的に導出し、日常生活下における睡眠の季節変動を解析した。睡眠の質 (総睡眠時間、睡眠潜時、睡眠効率、中途覚醒時間)および起床時刻には、顕著な12か月の年周期が存在することを確認した。例えば、平均総睡眠時間は、7月が最も短く(約6.6時間)、1月(約7.3時間)と比較して、約40分の差が存在する。また、睡眠効率は、冬(約92.4 %)と比較して、夏(約89.7%)は有意に低下する。一方、起床時刻は7月に最も早くなり(5:59 AM)、1月は最も遅くなる(6:27 AM)等、睡眠―覚醒リズムの位相にも季節性が存在した。しかし、社会的環境要因(例えば、仕事等のスケジュール)により強く規定されると考えられる就寝時刻には、顕著な季節性は確認できなかった。さらに、スパース回帰モデルにより、気象環境変数(気温、湿度、日の出時刻等)と睡眠季節性との関連を検討した結果、気温が睡眠の質に寄与する重要な要因であること、また日の出時刻が睡眠―覚醒リズム(起床時刻)の位相に有意に寄与していることを同定した。これらは、日常生活下での睡眠の質や量、睡眠―覚醒リズムが気象因子の影響を受けていることを示唆する。

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© 2022 社団法人日本生体医工学会
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