2023 年 Annual61 巻 Abstract 号 p. 99_2
日本建築学会が2021年に発行した医用テレメータに関する建築ガイドラインは、現代医療の基盤の一つをなす無線通信の安定運用に大きな効果をもたらすことが期待される。本ガイドラインに沿った設置により、急性期医療においては患者の容態変容を迅速かつ確実に捉え、生命の危機を救うことにつながる。医用テレメータを始めとする無線通信の機能を最大限に発揮させるためには、設置環境が大きく影響することが明らかになっている。しかし、設置環境は建築部門のみで構築できるものではなく、多職種が連携し、情報共有を進めることが必要である。そこで、建築ガイドラインを医療機関で活かすための課題と今後の展望についてまとめる。