生体医工学
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人工股関節全置換術を対象とした自動骨セグメンテーションモジュールを含む手術計画アトラスベースの全体計画自動立案システムの開発
原 大悟鍵山 善之井上 峻廣瀬 心壱矢島 風雅大竹 義人上村 圭亮高尾 正樹菅野 伸彦佐藤 嘉伸
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2024 年 Annual62 巻 Proc 号 p. 355-357

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抄録

 整形外科領域の人工股関節全置換術は,変形性股関節症や大腿骨頸部骨折等を罹患した患者に対し行われる.股関節部をステムやカップ等のインプラントに置換するこの手術では,手術ナビゲーションシステムや手術ロボットが開発され,高精度な手術が実現されていることから手術計画の重要性が増している.現在商用販売されている手術計画システムでは,MPR(Multi planner reconstruction)3断面上でのマウス操作による二次元的操作でインプラントの位置姿勢を決定するものとなっており,長時間の対話的操作が必要なため,負担が大きいことが問題になっている.

 そこで本研究では,人工股関節全置換術を対象とした自動骨セグメンテーションモジュールを含む手術計画アトラスベースの全体計画自動立案システムの開発する.これまでに我々は,自動骨セグメンテーションモジュールを含む手術統計アトラスベースによるステムとカップそれぞれの単体の自動計画システムを報告している.しかし,単体計画のみでは,脚長差や可動域等の関節機能調整の観点からも不十分であるため,骨セグメンテーションから単体計画,またそれらを組み合わせ,インプラントだけでなく関節機能の最適化までを完全自動で行う全体計画システムを開発する.

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© 2024 社団法人日本生体医工学会
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