医用電子と生体工学
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不整脈の成因
河合 忠一小西 與承
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1976 年 14 巻 1 号 p. 9-18

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抄録
不整脈の成因は通常刺激生成異常と刺激伝導異常とに分けて論じられる。しかし最近の知見によれば心電図上, 刺激生成異常と考えられる期外収縮でも, その背後にはむしろ伝導障害による発生機序を考えた方がより合理的に説明できる場合が多く, 両者は画然と分離して論じうる性質のものではなくなっている。しかし不整脈の成因を考えるうえでなお便利であることは否めない。
本稿では不整脈発生を理解する最も基礎的知識として心筋細胞膜の電気生理学的特性を簡単に述べ, 次いで刺激生成異常と刺激伝導異常について解説を進める。
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© 日本生体医工学会
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