抄録
GPUはSIMD型の高性能アクセラレーターとしてHPCアプリケーションを高速に実行することができる。代表的なCFDアプリケーションである非圧縮性流体の物体周りの流れの計算対し、全ての計算をGPU上で行うことによりVRAMとホスト上のメモリ間通信を不要とし、GPU本来の演算性能を引き出すことができる。数値計算手法については、計算精度を落とすこと無しに効率的な手法を選択し、圧力のPoisson方程式はマルチグリッドSOR法を用いている。 nVIDIA社のグラフィクス・ボードを用いてCUDAでプログラミングすることにより、1024×512格子のCFD計算を動画と見間違えるほど高速に実行することができる。