近年,風力発電の急速な導入および風車の大型化が進む中で,より高度な風車設計が望まれている,本研究では,航空分野の数値風洞研究に利用されている圧縮性Navier-Stokes高速流体ソルバーFaSTAR(FAST Aerodynamics Routines)を風車設計開発に適用する.本稿では欧州のMEXICOプロジェクト実験用風車を計算対象としてFaSTARによる解析を行った.数値風洞研究に重要な計算速度と精度について検討した結果,総セル数6700万の計算格子に対し,スカラ計算機96Core(24CPU)で,約14時間で結果を得ることが出来た.また実験と比較し,翼面上圧力分布は良い一致を示した.またトルク,スラストは良い傾向を示した.