抄録
産業用ゴムベルトは、ゴムや撚りコードなど複数の非線形材料から構成されており、また使用時にはプーリとの接触・摩擦が生じるため、その構造解析については様々な非線形性を考慮する必要がある。これについては現状でも多大な計算コストが必要であり、今後さらに解析規模が増大していくことや、CPUの性能向上が多数コア化の方向性となっている現状を考えると、非線形解析においても並列化への対応を早急に進めていく必要がある。そこで、今回は商用の非線形構造解析ソフト「Marc」を用い、並列コア数だけでなく、並列化の手法やソルバーの種類、領域分割法などを変え、ゴムベルトの非線形解析に対してどのようなオプションの組み合わせが効率的であるか検討した。また、計算機は社内のパソコンだけでなく「FOCUSスパコン」も用いて、その比較を行った。これらの結果を紹介する。