抄録
スーパーコンピュータで実行される計算機シミュレーションの複雑化と大規模化は今後ますます進むであろう。従ってデータ可視化にも新しい技術の積極的な導入が必要とされる.3次元シミュレーションのデータは3次元のまま可視化し,解析することが望ましい.シミュレーション研究者にとって理想的な可視化環境とは,自分の計算機シミュレーションの世界に自分の体ごと没入し,そのデータを自分の手で直接操作することを可能にするような環境であろう.最新の没入型バーチャルリアリティ装置を使えば,そのような理想的なデータ可視化環境を程度実現することが可能である.本講演では,神戸大学統合研究拠点に導入された没入型バーチャルリアリティ装置『π-CAVE』と,そこに実装した様々な可視化ソフトウェアについて紹介する.