関西支部講演会講演論文集
Online ISSN : 2424-2756
セッションID: 3906
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水分の分布形態による関節軟骨の圧縮変形特性への影響
*岩噌 諒陸 偉三村 耕司
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会議録・要旨集 認証あり

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抄録

荷重関節では,日常動作においてさえ,体重の数倍の瞬間的負荷が関節面に加わる.こうした高い接触圧から軟骨下骨および関節を構成する骨の破壊防止に寄与しているものが,骨同士の接触面を覆う関節軟骨である.関節軟骨は軟骨組織と水分から構成されており,軟骨組織間の空隙部を満たす形で水分が存在している.そして,関節軟骨の表面部から軟骨下骨と接する底面部にかけて,軟組織部の圧縮弾性率が変化することが知られている.しかし,こうした関節軟骨の力学特性と軟骨組織の微視的構造と水分の分布形態との相関関係は未だ不明である.そこで,本研究では,空隙や水分を含む軟骨組織モデルを作成し,有限要素法を用いて,その圧縮変形解析を行うことで,関節軟骨内の軟骨組織分布と含有水分による関節軟骨の圧縮変形特性への影響を考察した.

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© 2021 一般社団法人 日本機械学会
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