抄録
最初の単一照射後に常温まで完全に冷却した後,その点と隣接する位置に次の二点目の照射を行う断続的な照射の場合に対して,これまで塑性流動則として放射則を採用し熱弾塑性解析を進めてきた.前報では,二点目の再降伏後に得られる擬似降伏曲面内の内力の挙動を明らかにすると共に,二点目の照射後に常温まで冷却した際に得られる二点間の照射距離と残留曲率の関係を明らかにした.本報では,二点目の照射位置を中心とする任意の方位の断面に生じる冷却後の残留内力の分布を明らかにし,その結果を基に三点目の照射の数値解析を試みる.