山形大
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15世紀のグーテンベルクによる活版印刷術の発明に対して,東アジアでは11世紀には早くも陶器製や木製の活字による活版印刷術がはじまっていた.しかし,グーテンベルクの技術体系のようには普及することがなく,19世紀の「近代化」を迎えるまで,東アジアではもっぱら整版印刷が行われた.その説明としては,東アジアで使われてきた表意文字としての漢字種数があまりに多いことが主たる要因であるとする銭存訓の説が通説となってきた.本発表では,銭存訓説の正当性を批判的に検討し,東西比較とその要因を多角的に論じたい.
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