抄録
歩行リハビリテーションを実施する場合や歩行に関する研究を進める場合には,歩行時の人間の3次元動作を定量的に把握することは,非常に有用な情報を与えることが知られている.歩行の3次元動作解析には,複数台のカメラを用いた計測法が広く用いられているが,高価なシステムであり校正などにも手間がかってしまう.本研究では,精度は多少犠牲になっても,安価でかつ使用方法の簡便な3次元歩行動作を計測するシステムとして,1台のCCDカメラとマーカーを用い,画像上でのマ←カーの大きさに関する情報から距離を計算することにより3次元位置を推定する方法について検討した.計測システムを構築し,基礎実験を行った結果,厳Lい精度を要求する場合でなければ,有効な情報が得られることがわかった.