抄録
【目的】ヒト・カンジダ性骨関節炎は、主にCandida albicans によって発症する。高度医療化等を背景とした易感染性患者の増加に伴い、発症リスクは増大傾向にある。我々は、第50回総会で、実験的カンジダ性骨関節炎ラットをマイクロCTで観察して報告した。今回は、μCTを用いた三次元骨形態解析を試みたので報告する。
【方法】 C. albicans細胞107個を4.5週齢のSD系雄性ラットの尾静脈内に接種し、経日的な体重変化、疼痛による歩行異常等を骨関節炎発症の指標とした。発症後は、関節の経時的骨形態変化をμCTで観察した。三次元骨形態解析には、中性ホルマリンで固定後、自然乾燥した踵骨を用いた。
【結果】同一個体で、発症側および非発症側の踵骨を比較した結果、発症側では骨表面が粗ぞうであった。また、皮質骨の厚さが厚くなっていた。次に、海綿骨の三次元形態パラメーターを比較すると、骨密度BV/TV(%),骨梁幅 Tb.Th(μm)と骨梁数 Tb.N (1/mm)は発症側で低く、骨梁間隙Tb.Sp(μm)と骨パターンファクターのTBPfとSMIは発症側で高くなった。これらのパラメーターの変化は、発症骨における骨梁の粗化を示している。故に、μCT法は骨の病態を客観的に評価する上で非常に有用である。