材料
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電極と絶縁材料の組合せ配置時の耐アーク性
池尻 忠夫
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1966 年 15 巻 151 号 p. 219-224

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抄録
図1のような電極と絶縁材料との組合せ配置は, 実際の電気機器の構成においてよく見受けられるところで, その耐アーク性の評価は絶縁設計上重要な問題である. したがって, 数種の樹脂についてこのような配置のもとで耐アーク性試験を行なった.
その結果, 次のような結論を得た. (1) 組合せ配置でのアーク抵抗は平板試料のそれの約30~50%まで低下する. (2) シリコーンゴムではエポキシ, ポリエステル樹脂より耐アーク性低下の割合は大きい. (3) 充てん剤の配合はアーク抵抗低減効果の改善にはあまり顕著な効果を示さない. (4) 角部C(同図)の曲率半径ρが大きくなるとアーク抵抗の低下は少なくρが0.5mmより3mmにまで増加すると1.4~1.5倍増大する. (5) アーク抵抗の低下は電界集中効果によるものと考え, アーク劣化の条件式を求めた.
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