材料
Online ISSN : 1880-7488
Print ISSN : 0514-5163
ISSN-L : 0514-5163
道路用砕石試験について
内田 一郎松本 錬三丸山 栄
著者情報
ジャーナル フリー

1966 年 15 巻 155 号 p. 540-546

詳細
抄録
JIS A 5001に従って道路用砕石の試験を行なったとき, 比重, 吸水量, すり減り減量に現われる一般的傾向を調べ, すり減り減量とBS破砕値との相関性を検討した. その結果, 次のことがいえそうである. 比較的硬い同質の4~7号砕石では, (1) 比重は粒の大小に関係なくほぼ一定で, 粒の大小による差はJIS規定の0.02の範囲内にある. (2) 吸水量は粒が小さいほど大きく, その差がJIS規定の0.05%をこえる場合がある. (3) すり減り減量は粒が小さいほど大きく, 同じ粒度では立方形より偏平形が大きい. (4) 13~10mmまたは4号砕石のすり減り減量は, 13~10mm砕石のBS破砕値と相関性がある. また, 一般の砕石では, (5) すり減り減量は砕石のすり減りと破砕との総合的抵抗性を充分に示さない. この欠点を補うには, すり減り試験前後の粒度を調べるのも一方法である. (6) すり減り減量とBS破砕値については, 2回の試験の差の限度の規定がないが, 両者とも3%以下とするのが適当である.
著者関連情報
© 日本材料学会
前の記事 次の記事
feedback
Top