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塩化アルミニウムの気相酸素分解によるアルミナ微粒子の生成と性質
加藤 昭夫川添 早苗持田 勲
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1972 年 21 巻 225 号 p. 540-543

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抄録

塩化アルミニウムと水蒸気あるいは酸素との気相反応によるアルミナ徴粒子の生成を行ない, つぎの結果を得た.
(1) AlCl3-H2O系の700℃, 900℃の生成物は非晶質で, 含塩素化合物 (AlOClと推定される) が混在している. この非晶質アルミナは830℃ではκ-Al2O3に結晶化する. 1100℃での反応生成物はδ-Al2O3が主で, κ-Al2O3が混在することもあるが, 含塩素化合物は存在しない.
(2) AlCl3-O2系の1000℃, 1100℃の生成物は主にδ-Al2O3であり, これに少量のκ-Al2O3が混在することもある.
(3) 生成物の熱処理から, κ-Al2O3およびδ-Al2O3は直接α-Al2O3へ転移することがわかった.
(4) AlCl3-O2系の1100℃での生成物はほぼ球形の2000Å以下の微粒子である. 一方, AlCl3-H2O系, 1100℃の生成物には. 粒径400Å以下のものが多く, AlCl3-O2系に比べて粒径分布が広い.
(5) 粒径が均一なアルミナ微粒子は, AlCl3と酸素とを反応速度の小さい温度で均一に混合し, これを高温に加熱することによって得られる.

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