日本感染看護学会誌
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中小規模病院における薬剤耐性菌保有者の個室隔離・集団隔離の現状
加藤 千景 佐藤 ゆか
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2026 年 19 巻 2 号 p. 25-31

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抄録

本邦の薬剤耐性菌対策は大規模病院を中心に進展してきている一方,中小規模病院では施設基準を満たすことができず,感染対策に使用できる費用も少ないことから,薬剤耐性菌対策は十分ではないとされる.本研究は,中小規模病院における薬剤耐性菌保有者の個室・集団隔離の現状を明らかにすることを目的とした.東海北陸厚生局管内の300床未満の病院に勤務する専門的資格を有さない感染管理を担う看護師を対象に,質問紙調査を実施した.調査内容は,感染防止対策加算の算定の有無,感染対策マニュアルの記載内容,薬剤耐性菌保有者の病室入室時のPPE着用,薬剤耐性菌対策で苦慮している内容と相談先の有無とした.

94施設の看護師から回答を得た(回収率18.1%).感染対策マニュアルの薬剤耐性菌の種類の記載はMRSAが74.5%,その他の菌種は50%未満であった.個室隔離基準は51.1%,集団隔離基準は47.9%の施設で記載があった.薬剤耐性菌対策で苦慮した時の相談先がある施設は72.3%であった.集団隔離基準の記載(p=.036)および相談先がある施設(p<.01)は,いずれも感染防止対策加算未算定施設に比べ,感染防止対策加算2算定施設で多かった.

中小規模病院の感染対策マニュアルには,MRSA以外の薬剤耐性菌対策について明文化する必要がある.そのためには,感染管理の専門家が在職している施設の協力を得ながら対策を進めていくことが望まれる.

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