歯科薬物療法
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原著
FGF-2と多孔体ハイドロキシアパタイトの複合体による細胞活性の検討
米山 勇哉松野 智宣浅野 一成里見 貴史
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2020 年 39 巻 3 号 p. 121-126

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抄録

ハイドロキシアパタイトは自家骨の代替材料として,これまで多数の基礎ならびに臨床研究が報告されている.また,近年の組織再生医工学の発展に伴い,アパタイトの有する骨伝導能に骨誘導を促進する成長因子を組み合わせた骨再生誘導法がin situ tissue engineeringとして臨床応用されるようになった.

そこで今回我々は,人工骨インプラントとして初めて骨再生を補助する3次元連通多孔体ハイドロキシアパタイト(ネオボーン®)と,骨再生促進作用も有する皮膚潰瘍治療薬のFGF-2(フィブラストスプレー®)による,FGF-2/ネオボーン複合体を作製した.複合体の骨再生を検討するために,MC3T3-E1(マウス骨芽細胞様株)を用いて,ネオボーン+FGF-2群,ネオボーン+生理食塩水群,FGF-2(コントロール)群に分けてin vitroで骨再生を検討した.細胞増殖能はMTTアッセイ,骨分化能はALP活性で検討を行った.

細胞増殖はすべての群で1日目から4日目まで同様に増加し,7日目に各群間で有意差が認められた.ALP活性は,すべての群で7日目から21日目まで増加したが有意差は認めなかった.本実験からネオボーンとFGF-2の複合体は骨再生誘導に有用と考えられた.

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© 2020 日本歯科薬物療法学会
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