体力科学
Online ISSN : 1881-4751
Print ISSN : 0039-906X
ISSN-L : 0039-906X
持久的運動時における温冷感の変動
樫村 修生
著者情報
ジャーナル フリー

1986 年 35 巻 5 号 p. 264-269

詳細
抄録

本研究は, 持久的運動時における温冷感の変動を種々の環境条件で, 温熱生理的反応との関連から明らかにすることを目的とした.以下の結果を得た.
1) 運動時の温冷感申告は, 直腸温と平均皮膚温の総合された要素が関連した.
2) 運動時の温冷感と直腸温の間には, 相関関係が認められ, その関係は気温の影響を受けた.
3) 直腸温の上昇に対する温冷感の上昇勾配としてあらわされる温冷感の感度は, 気温30℃において最大酸素摂取量が高い者ほど鈍かった.
4) 温冷感は, 局所発汗量を推測することが困難であった.
終わりに,終始懇篤なるご指導,ご校閲をいただきました信州大学医学部環境生理学教室上田五雨教授に深甚なる感謝を表します.

著者関連情報
© 日本体力医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top