日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
日本植物生理学会2003年度年会および第43回シンポジウム講演要旨集
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イネにおける耐病性シグナリングのプロテオミクス
*藤原 正幸中島 綾子常塚 創川崎 努島本 功
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p. S71

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抄録
 イネが病原体やエリシターといった外敵ストレスにさらされると、防御応答にともなっておこる形態変化や防御遺伝子の発現変動などがみられる。これまでにこのような防御応答シグナルネットワークに関する報告は数多くなされてきたが、そのネットワークにおいて実行因子とされる機能タンパク質に関する知見はこれまでのところほとんど得られていないのが現状である。
 我々の研究グループでは、NADPHオキシダーゼの活性調節因子として機能し、細胞死を誘導すること、さらにリグニン生成や活性酸素消去系においても分子スイッチとしての役割を果たす低分子量Gタンパク質OsRac1に関する研究を行ってきた。また、擬似病斑を形成し、抵抗性を示す細胞死突然変異体(cdr)を実験材料とすることでイネの防御応答シグナルネットワークに関する解析を行っている。これら形質転換イネ培養細胞や植物体、変異体間でのニ次元電気泳動―質量分析計(LC/ESI Q-Tofシステム)によるプロテオーム解析を行うことで、シグナルネットワーク上に存在する機能タンパク質の発現や挙動等の情報が得られるものと考えており、現在解析を進めている。また、イネ細胞内でOsRac1と相互作用するタンパク質を生化学的に単離することを目的とし、GST融合OsRac1アフィニティーカラムを用いた解析を行っており、この解析結果もあわせて報告する。
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© 2003 日本植物生理学会
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