日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第47回日本植物生理学会年会講演要旨集
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高い不定胚形成能を有するシロイヌナズナ野生株の探索
*小林 俊弘小林 正智
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p. 895

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抄録
植物細胞は分化全能性を有しており、体細胞不定胚形成はその分化全能性を実証する現象である。一般に不定胚形成能は系統・品種によって大きく異なることが知られている。理研BRCではシロイヌナズナ野生株における有用形質の探索を行っており、不定胚形成に関する優れた特性を有する野生株は分化全能性の分子生物学的・遺伝学的解析に有用であると考えられる。
まず、実生を用いた簡便な不定胚誘導系を確立した。エコタイプNossenの実生を2,4-Dを添加した培地に移植し、明所で培養した。1~2週間後、茎頂に明緑色の器官が形成された。その器官の形態は本葉と明らかに異なったが、未熟胚を用いた不定胚誘導系で見られる不定胚と非常によく類似していた。また、その器官を2,4-Dを含まない培地に移植したところ、実生さらに完全な植物体に発達した。この結果は、実生茎頂に形成された器官が不定胚であることを示すものである。不定胚誘導条件を検討した結果、播種後1日目の実生を4.5 μMの2,4-Dを含む培地で培養する系が最適であり、約70%の不定胚形成率を達成することができた。
次に、確立した誘導系を用いて野生株における不定胚形成を調査した。その結果、野生株によって様々な不定胚形成率を示した。今後、高い不定胚形成能を有する野生株の形態的・生理学的な特性を詳細に解析する予定である。
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© 2006 日本植物生理学会
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