日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第47回日本植物生理学会年会講演要旨集
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多様な高等植物光センサー、LOV光受容体
*徳富 哲
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p. S030

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抄録
青色光受容体の一つフォトトロピン(phot)は、光屈性の光受容体として見つけられが、その後、葉緑体光定位運動、気孔開口光制御などの光合成活性の最適化に関わる機能の光受容体でもあることも明らかになった。N-末端側に、FMNを結合した発色団ドメインを二つ(LOV1とLOV2)、C-末端側にセリン/スレオニンキナーゼドメインをもつ。LOVドメインはPASドメインのサブファミリーで、Light-Oxygen-Voltageのsensingに関与するPASドメインと言う意味で付けられた。青色光はLOVドメインのFMNに吸収され、励起3重項状態を経て、ドメイン内に保存されたシステインと光付加物を形成する。同光反応がタンパク質部分の2次構造変化などを引き起こし、何らかの過程を経てキナーゼ活性が制御されると考えられる。シロイヌナズナにはphot1とphot2の2種類が存在し、各々が異なる光感受性をもち、上記生理反応を制御している。phot2キナーゼ活性光制御に於いては、LOV2が光制御スイッチ、LOV1が光感受性のアテネーターとして働いている。さらに最近シロイヌナズナには、N-末端側からLOVドメイン、F-ボックス、Kelchリピートをもつ、3種類のLOVタンパク質、ZTL、LKP2、FKF1、が見つけられた。これらは、ユビキチン-プロテアソームタンパク質分解系を経て、ターゲットタンパク質を分解することにより、花成誘導などの制御をしていると考えられている。
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© 2006 日本植物生理学会
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