日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第47回日本植物生理学会年会講演要旨集
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Endoreduplicationを制御する仕組み:光依存的、非依存的制御機構
*松井 南津本 裕子高橋 直紀黒田 浩文永田 典子山本 義治川島 美香市川 尚斉中澤 美紀山本 直樹島田 浩章吉積 毅
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p. S049

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抄録
植物の形態形成の特徴として、多様に種々の細胞周期を駆使していることが挙げられる。あるいは、このような多様な細胞周期が植物の形態形成を動物の形態形成と区別している仕組みであるのかもしれない。このような中で無糸核DNA複製(Endoreduplication)は、昆虫の幼生にも観察されるが、植物のほぼ全ての組織で観察される。我々は、Endoreduplicationのメカニズムを調べるためにアクティベーションタグを用いたユニークな方法を開発した。この方法を用いて変異体を約5,000個体選抜し、核相に有意な変化の現れた変異体を分離した。これらの変異体は、明所、暗所での形態と核相の変化によって2種類に大別された。グループ1の変異体は、明所、暗所の胚軸および子葉で全体的に大きな核相のシフトが見られたのに対して、グループ2では、暗所のみに核相の変化が観察された。我々は、植物のEndoreduplication制御について、光依存的制御と非依存的な制御があるという仮説を設けてこの植物のユニークな形態形成に関わる細胞周期の制御機構の解析を行なっている。
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© 2006 日本植物生理学会
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