日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第51回日本植物生理学会年会要旨集
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茎頂分裂組織が肥大化するSHOOT MERISTEMLESS新奇アリルgorgonの解析
*高野 翔新濱 充田坂 昌生相田 光宏
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p. 0791

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抄録
高等植物は大部分の地上部器官を茎頂分裂組織(Shoot Apical Meristem : SAM)から作り出す。我々は、SAMが継続的に肥大化する劣性変異体gorgongor)をシロイヌナズナから単離した。この変異体では、SAMの形成と維持を促進するホメオボックス遺伝子SHOOT MERISTEMLESSSTM)にミスセンス変異が生じていた。しかし、既知のSTMの機能喪失型変異体ではSAMの欠失や縮小が起こり、gor変異体とは表現型が大きく異なる。STM遺伝子上に生じたミスセンス変異が実際にgor変異体の表現型の原因になっているかどうかを明らかにするため、まず野生型STMゲノム断片をgor変異体に導入したところ、表現型が相補された。また、gor変異を含むSTMゲノム断片をstm機能喪失変異体に導入するとgorと同じ表現型が生じた。これらのことは、gor変異体の表現型が確かにSTM遺伝子上のミスセンス変異に起因することを示している。本発表では、gor突然変異体の詳しい表現型について報告するとともに、遺伝解析から明らかになったこの変異アリルのユニークな特徴について詳述する。
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© 2010 日本植物生理学会
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