写真測量
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単写真による運動体測定法
森 忠次星 仰
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1969 年 8 巻 3 号 p. 141-150

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抄録
最近, 写真測量・測定の応用範囲は, 各分野に浸透し工学をはじめとする諸科学分野に及んでいる。この原因は, 写真記録という特性にもあるが, 測量・測定機械の高精度化と測定理論の発展に帰せられることが多い。
写真測量による諸事項の解析については, 初期においては静止物体の位置, 寸法, 形状などを測定対象にしていたが, 現在では物体の性質や運動・振動体の状況の観測まで可能となっている。写真測量の中でも, 実体写真測量が単写真測量より有利であるから, この方法が広く用いられている。しかし, 物体の運動を規定するある種の物理的条件 (かなり厳しい条件であるが) を与えることによって, 単写真によっても運動する物体の特性を知ることが可能である。
このような観点から本論文は, 単写真による運動体の測定法を検討し, 物体が直線上を動くという単純な条件の場合を想定し, 運動状態を捕える必要条件と未知量を決定する方法について基本的な考察を加え, 得られた結果に含まれる誤差についても検討を加えた。
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© 社団法人 日本写真測量学会
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