フランスの地球観測衛星SPOT-1は高性能光学センサHRVを搭載し, 1986年に打ち上げられた。このセンサは地上分解能の良さや, 斜視観測ができる等の特徴を備えている。そこでHRVのデータを解析して, 上記特徴に関するSPOTのシステム性能を評価した。以下に結論を示す。
1) 幾何学的歪はバイアス成分が支配的である。衛星進行方向には極めて小さいが, 直角方向にはおおよそ30ピクセルである。
2) 標高の抽出精度はRMSにして約24m~27mであった。同じ手法でTMデータを用いた結果は平均98mであり, HRVデータの特徴が確認された。