写真座標と被写体の三次元座標との変換関係を表すためには, 射影変換式を用いることがある。ところがその係数の幾何光学的意味がわかり難いので, 本論文では係数と標定要素との関係を明示し, 係数の意味の概要も明らかにした。二次元同士の射影変換式についても同様のことを行った。応用面としては, 標定要素が既知のときに変換係数の個数を減じること, 変換係数が得られたときに変換係数自身またはそれから求められる標定要素の妥当性を検討すること, 場合によっては偏位修正時に用いた二次元射影変換式の係数から被写体の三次元座標を求めることなどである。