スリーラインスキャナは航空機塔載の地球観測システムである。カメラの結像面に三つのラインセンサを平行的に設置し, ラインセンサと進行方向に直交するように航空機に塔載することで, 航空機の進行により, 前方視, 直下視と後方視, 三つの方向から地面上の画像を撮ることができる。本研究は, スリーラインスキャナの外部標定要素を三次スプライン関数で表し, 対応点に対してたてた共線条件式と最小二乗法を利用して外部標定要素を相互標定することを試みた。同時に塔載している慣性航法システムの観測値を外部標定要素の初期値とした。本論文は, スリーラインスキャナの原理と実験を紹介し, 解析用の数学モデルをまとめ, 実際のデータを使った計算の結果を報告する。