医療の質・安全学会誌
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コンピュータネットワークを活用した学習システム (eラーニング) の開発と活用による医療安全の取り組み
原田 賢治永井 良三
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2006 年 1 巻 1 号 p. 57-62

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抄録

職員教育は, 医療安全の向上における最重要の課題である. 職員教育を効果的なものとするために, 現場でのトレーニング, 講演, eメール, ウェブ, ポケットマニュアル, 動画, さらにeラーニングシステムなど, さまざまな手法の特徴を理解し組み合わせることが重要である. 当院においては, 医療安全ポケットマニュアルに基づいて, オンライン問題集としてのeラーニングシステムを開発した. このeラーニングシステムは, 現場でのトレーニングや講演などと相互に補完することを目指している. eラーニングシステムによって, 職員は短い空き時間を医療安全の学習に活用することができる. また個々の職員が病院のルールや通知・通達を理解しているかどうかを, eラーニングシステムにより本人にフィードバックすることは, 自発的学習の端緒となる. さらにeラーニングシステムの結果は, 病院の管理者が次にどのようなプロジェクトを行うかを考える際にも活用できる.

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© 2006 医療の質・安全学会
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