堆積学研究
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総説
地球統計学的堆積体モデリング : 概要·手法·堆積学とのリンク
高野 修
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2021 年 79 巻 2 号 p. 71-84

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抄録

本総説では,地球統計学的堆積体モデリングの基本概念と手法のバリエーションをまとめ,近年の方向性を指摘した.地球統計学は,自然界における様々な現象の空間的,時間的な関連性をモデル化して推定を行う統計学であり,石油探鉱開発をはじめとして様々な分野において活用されている.地球統計学を用いた堆積体のモデリングである「地球統計学的堆積体モデリング」の手法として,ピクセルベース二点間法のほか,ピクセルベース多点間法,オブジェクトベース,プロセス支援,サーフェスベース,堆積プロセスベースなど,一部堆積学的·演繹法的モデリングとも融合した様々な手法が開発されている.地球統計学的堆積体モデリングを実施するにあたっては,地質学的·堆積学的拘束条件を考慮し,データ条件,目的に応じて適した手法を選択した統合的モデリングが行われることが望ましい.

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© 2021 日本堆積学会
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