サルコイドーシス/肉芽腫性疾患
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非感染性肉芽腫性皮膚疾患の臨床像と組織学的特徴
岡本 祐之
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2000 年 20 巻 1 号 p. 15-20

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抄録
サルコイドーシス以外の非感染性皮膚肉芽腫の臨床像と組織学的特徴を紹介し, サルコイドーシスとの関連性について概説した. 環状肉芽腫, リポイド類壊死症, リウマトイド結節は組織学的に柵状肉芽腫を呈する. 前二者は糖尿病を背景に発症することが指摘されている. また, サルコイドーシスとの合併例も報告されているが, その病因的関連性は不明である. Annular elastolytic giant cell granulomaは露光部に生じる環状皮疹であり, 巨細胞内の弾力線維の貪食像を特徴とする. 本症もサルコイドーシスとの合併例や両疾患の関連性を示唆する症例が報告されている. 顔面播種状粟粒性狼瘡は, 組織学的に壊死を伴う類上皮細胞性肉芽腫であるため, 結核疹と報告されていた. 時にサルコイドーシスとの鑑別に苦慮する例があるが, 現在では酒〓 (しゅさ) の亜型と考えられている.
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© 日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会
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