サルコイドーシス/肉芽腫性疾患
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豊胸術後に発症し特異な肺野病変を呈したサルコイドーシスの1例
倉持 仁臼井 裕大場 岳彦石渡 庸夫小山 信之磯貝 進角 勇樹海野 剛稲瀬 直彦三宅 修司吉澤 靖之
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2004 年 24 巻 1 号 p. 49-54

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抄録

症例は65歳, 女性. 1999年よりHugh-Jones II度の労作時息切れを自覚し, 2000年の健康診断で胸部異常影を指摘された. 11月に当科を紹介受診. 左側肺優位の線維化肺所見に加え肺門, 縦隔, 腋窩リンパ節腫大を認め, ぶどう膜炎の併発, ACE, リゾチームの高値よりサルコイドーシスが疑われたが, 豊胸術の既往がありアジュバント病に伴う間質性肺炎の可能性も考えられた. 気管支鏡検査では確定診断に至らず, 胸腔鏡下肺生検, 傍大動脈リンパ節生検を施行した. 傍大動脈リンパ節に典型的な類上皮細胞肉芽腫を認め, 肺組織所見もサ症の肺病変として矛盾しない所見でありサルコイドーシスと診断した. 胸腔鏡下生検が確定診断に有用であった.

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© 日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会
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