主催: 日本ソフトウェア科学会
これまで、アプリケーションの全体的振る舞いを記述したWeb遷移図と呼ばれるダイアグラムからWebアプリケーションを自動生成するシステムを提案してきた。しかし、Webクライアントによる履歴情報を用いた自由なWebページ間の移動に対して、サーバ側で発生する副作用を適切に制御することは困難であった。そこで、セッションの振る舞いを記述するためのダイアグラムを新たに提案し、Web遷移図と提案ダイアグラムを用いたセッション管理の手法を示す。提案手法を用いることで、副作用の発生の制御を明示的に表現することが可能となり、アプリケーションの仕様に基づいた各セッションごとの柔軟なセッション管理が容易となる。また、提案ダイアグラムからセッション管理のためのプログラムを自動生成し、記述されたセッションの振る舞いを実現する例も示す。